ビジネス瞑想会とは
現代に生きるビジネスマンは人類が未だかつて遭遇したこともないような情報化、複雑化、スピード化した社会に住み、大変なストレスの中で企業戦士として闘っている。しかもこれらのストレス状況に対して、自助努力によって各自が対応している状況にある。
ところで「禅」という言葉の起源はサンスクリット語のdhyana(ディヤーナ)にあるといわれており、dhyanaが中国で音写され「禅那」となり、それが略され「禅」となった。ディヤーナとは「瞑想」のことである。従って、「瞑想」と「禅」は親子の関係となる。歴史的資料としては5000年前に栄えたインダス文明のモヘンジョダロ遺跡から「瞑想する賢者の姿」が描かれた印章が発掘されている。これにより人類は5000年以上前から瞑想を行っていたのではないかと考えられている。遅くとも2500年前のブッダが生きていた時代のインドでは瞑想が修行手段として使われていたことは間違いない。
「瞑想」は大変優れた精神集中の技術であるため、世界中の様々な宗教に採り入れられ、それぞれが独自に発達しており、その技術を簡単には捉えにくい。この分かりにくさが現代人に受け入れられるにあたっての大きな障壁となっている。それでも神秘のベールの向こうに分け入った熱心な実修者に対して、古代の秘宝は測り知れない価値を徐々に徐々に開示するのである。
瞑想の探求テーマは「実在」若しくは「真我」である。しかし、このような難しいことは考えなくとも、瞑想を続けていくうちに誰でも、「私」の個性、「私」の潜在的な能力を発揮して生きるようになっていく。結果的に今の私が考えもしなかったような可能性が開けてくるのである。
私達の社会生活はビジネスによって支えられている。否、世界の発展はビジネスの成長如何にかかっているといっても過言ではない。同時に、ビジネスの発展方向を決めるのは、そこで働く一人一人の人間でもある。私達が瞑想によって、思いやりにあふれ、それぞれの職場で自分の個性と能力を遺憾なく発揮し、活き活きと働くことは、世界の幸福と発展に繋がっている。私達のうちに無限の可能性である真我が存在し、世界は我々の有り様によって変わるとの信念をもって、理想世界の創造に貢献したい。
「ビジネス瞑想会」はこの目的のもと、職業人が瞑想を通して友好を深め、切磋琢磨する団体である。