こんにちは、不動産鑑定士のKです。
証券化評価ブログの1回目は、エンジニアリング・レポート(略称ER)についてのお話です。
証券化評価では、ERの内容のチェックが原則必須とされています。
これは、不動産鑑定士が遵守すべき「不動産鑑定評価基準第3章」に明記されています。
そもそもERとは不動産のデューデリジェンス(略称DD)の調査項目のうち、物理的調査に該当するもので、建設会社の他、コンサルタント会社、設計会社、評価認証会社等が発行しています。2012年10月現在で39社が発行主体となっています。
DDの内容は①建物状況調査、②建物環境リスク、③土壌汚染リスク、④地震リスクといった大きく分けて4つの項目立てとなっています。
不動産鑑定士がERをチェックする際には、具体的には下記の項目となります。
①建物状況調査に関して…修繕・更新費用の額や、遵法性についての確認
②建物環境リスク…飛散性アスベスト、PCB等の有害物質
③土壌汚染リスク…土地の履歴や土壌汚染の可能性の有無
④地震リスク…PMLの数値
なおERに関しては、2001年に公益社団法人ロングライフビル推進協会(略称BELCA)により「不動産投資・取引におけるエンジニアリング・レポート作成にかかるガイドライン」が発行されており、現在は2011年度版が最新となっています。
堅いお話になってしまいました。
続きはまた次回、お話いたしますね。
証券化評価 エンジニアリングレポートについて
2015年6月18日