この度弁護士さんから依頼があった。
大規模商業店舗の家賃の鑑定である。
対象物件の建物規模が8000㎡にわたった。
大規模家賃の類似事例と比較するのが最も妥当性を有するが、
そもそも県内において2000㎡を超える事例は少なく、
取引時点の新しい対象不動産と比較可能な類似事例を収集することは
困難である。
そこで、次善の策として、標準的規模の店舗家賃に規模減価を入れて、大規模店舗家賃を求めることとした。
規模格差を求めるにあたって、ATBBを使用し、過去20年に遡り、
県内一円から2000㎡以上の大規模店舗賃貸事例を収集し、
当該大規模店舗一件一件につき、その周辺の標準的規模店舗の
賃貸事例との賃料格差率を把握した。
しらみつぶし作業によって、おおよそ規模減価率40%が中心と
把握した。
以前、規模約2000㎡の店舗の規模格差率も上記のような方法で20~30%と把握したことがあった。
今回の結果は、以前の結果との比較においても妥当性を確保できた。
(あいき不動産鑑定 不動産鑑定士TOMO)
大規模店舗 規模格差の求め方
2023年8月28日