「こんにちは土田さん」不動産コンサルタントのAさんから久しぶりのお電話です。
今回Aさんからのご相談内容は、 「取引先の社長が、市内の大通り沿いの大規模商業地をお持ちで、近隣の土地所有者がその土地を二分割して購入したいと持ちかけてきたが、その適正価格を鑑定して欲しい」というものです。
現場に行ってみますと、対象地は市内で有名な商業筋に面していると共に背面道にも面していました。表通りの商業筋は全国規模の路線店舗も建ち並ぶ繁華な商業地域ですが、背面道沿いは、共同住宅を中心とする住宅地域でした。今回の購入希望者は、対象地を二分割した後の背面道沿いの土地の購入を希望されています。
このような場合、購入者の買受価格として、分割後の背面道沿いの土地価格を出すだけでは不充分です。
と申しますのは、元々の対象地(甲地)は表通りと背面道の二方路に面する商業地であるのに対し、分割後の背面道沿いの土地(乙地)は共同住宅地、残地(丙地)は表通りのみに面する商業地となります。 これらの土地について価格をみてみますと、甲>乙+丙となりました。
つまり今回の分割によって購入者が乙地を適正価格(鑑定額)で購入すると、対象地所有者に損失が生じることになるのです。
対象地所有者としては購入者にこの損失分の補償を求めても良い筈です。
甲、乙、丙の各価格を求めて、甲-(乙+丙)の補償額を求めることが可能です。
他方で購入希望者の立場からみると、乙地の適正価格に加えて、最大、甲-(乙+丙)までの補償額を支払う経済的合理性もあるといえます。
依頼者である社長さんに説明しますと、笑いながら「そんな事もあるかもしれませんねぇ」とおっしゃるので、「売買の話ですから、交渉材料としてうまく使って下さい。」とお伝えしました。
*個人情報保護のため一部フィクションを交えています。
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