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荒れ果てた「別荘地」の鑑定評価 固定資産評価の10分の1以下

県外のとある地方都市の鑑定案件です。対象地はバブル期に分譲され、別荘地として購入されたものの、バブルがはじけて不動産熱が一気に冷却し、建物も建てないまま長年放置されて、雑草、灌木が繁茂し、別荘地域全体が山に戻ろうとしているようです。


市の中心部からやや外れたところの県道をちょっと入ったところに、その別荘地はありました。

途中から道路の両脇から伸びる雑草で4WDの愛車パジェロの走行もタジタジとなってきました。悪路をアップダウンしようやく対象地に着きました。

対象地は別荘地の面影もなく、山林原野に帰していました。

 


 

税理士さんからの依頼で「同族間の不動産売買であり、時価を鑑定してください」というものでした。

因みに、税理士さんはインターネット等からこの別荘地域の売買例を調べておられ、「5000円/㎡位かなぁ」とおっしゃっていました。

ところが、私の方で成約事例の調査をしていますと、市内の同じような別荘地で何と㎡単価100円以内の事例がいくつも出てきました。結局、税理士さんが言うような㎡あたり3000円~5000円くらいの事例と100円以下の事例との2系統の価格帯があることが判明しました。これはどういうことか?

現地で見てみますと前者は「道路が比較的きれいで、建物もそこそこ建っている地域の平坦に近い空地」、これに対して、後者は「道路の舗装状態が悪く、建物がチラホラしか建っていない山林原野の状態となっている傾斜地」ということでした。

私は後者の事例群から対象地に類似するものを選び比較して価格を出しました。税理士さんが予測した額が300万円弱、固定資産税の評価額も70万円のところ、何と私の評価額は5万円と出ました!入念な調査分析の上での鑑定額なので、税務署から否認されない自信はあります。

それにしても、対象地、事例地は見事な山の中。道路も手入れが行き届かず、割れたり、アスファルトがはがれたり、アップダウンの細道をパジェロの4輪駆動で走り回っていますと、目の前を狸が走り抜けました。「空気もおいしいし、自然が豊かで結構良いよなぁ」と私達夫婦は爽やかな気持ちになりました。アドベンチャーな現地調査の余韻を楽しみながら一路神戸の会社へ向かいました。

 

*個人情報保護のため一部フィクションを交えています。写真はすべてイメージ画像です。

 

あいきの不動産鑑定

 

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今後とも宜しくお願いします。
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先生の温かいお人柄に私共も助けられています。どうか今後とも宜しくお願い致します。
 

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