不動産価値のミカタ, 不動産鑑定

道路の幅員と土地価格との関係

2010年05月29日

本日不動産鑑定士協会の研修会があった。
そこで土地が面する道路の幅員と土地価格との関係について
多数の取引事例を統計分析した研究発表があった。

それによると、土地が面する道路の幅員と土地価格との間にはやはり
相関関係があった。
道路幅員1mにつき、取引価格1%の差異が生じていたようである。
幅員3mと幅員4mとの間には取引価格について約20%の差異が生じていた
とのことであった。

一般に土地の面する道路幅は広いほど良いといわれる。
車の通行に便利、日照通風等環境条件に優れる、
道路斜線、容積率等建物の設計上有利等を理由とする。

しかしあまり広いと今度は車の通行量が一般に増えて、騒音排気ガス等
環境条件に悪影響が出たり、
人の通行が増えてプライバシーが侵害される、等のデメリットも生じてくる。

住宅の場合、6m位までは広い程良いであろう。
特に上記のように幅員3mと幅員4mとの間で大きく土地の価値が変わってくると
考えられている。
幅員4m未満の場合、車の通行が困難であることに加え、
セットバックといって、建築基準法上安全のため、敷地後退して敷地の一部を
道路に供出しなければならないからである。
幅員6m以上は一概に土地の価値が上がるとはいえず、上記メリットデメリット
を相互に比較検討して土地の価値が決まると思われる。

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