2010年11月05日
土地価格については取引事例による相場があり
路線価等の公的な価格も備わっているので大体の水準が解ります。
建物価格については正直なところなかなか解りづらいのではないでしょうか。
解りづらい理由としては取引事例がなかなか無いことが上げられると思います。
団地とかで、同時期に同種の建物が建った場合、取引事例により水準を把握することが可能です。
しかし、殆どの場合取引される建物の種類・品等等は異なり、建築時期も様々な建物が取引されているので、
取引事例から対象建物価格を把握することは困難となっています。
それではこのような建物価格をどのようにして把握すればよいのでしょうか。
ここでは「原価法」を紹介致します。
この方法は、まず対象建物と同程度の建物を今再建築すると想像します。
そして再建築建物がいくらかを把握します。
建売住宅ですと木造の場合約14~15万円/㎡です。住宅メーカーの住宅の場合はこれより高めとなります。
高額を出して建てた建物ですが、残念ながら市場では、建物は耐用年数に応じて劣化し、
それに応じて価格が減少、
終局は0円となってしまいます。
原価法はこの経済現象を捉えて、建物再建築価格を築年数に応じて減価し、現在の価格を求めていきます。
ここで例を一つあげておきます。
(問)
再建築費用2000万円、築10年の木造住宅の価格は幾らでしょうか?
建物本体の建物全体価格に占める構成割合を90%その耐用年数を25年、
設備部分について建物全体価格に占める構成割合を10%その耐用年数を20年とします。
(解答例)
①建物本体部分の現在価格は2000万円×90%×(25年-20年)/25年=1080万円
②建物設備部分の現在価格は2000万円×10%×(20年-10年)/20年=100万円
建物価格は①+②=1180万円と計算致します。
建物価格の求め方
2015年5月14日