2014年09月26日 消費増税後、持家の建設が弱まっていることに対して、賃貸住宅の建設は盛んです。低金利、相続税改正を受けた相続対策等によるものだと思いますが賃貸住宅建設に関して、みずほ信託銀行が「不動産マーケットレポート」中で興味深い記事を発表していますので引用しながら報告致します。 全国賃貸住宅の「純増加戸数」です。 総務省が5 年に1回行う住宅・土地統計調査により築古年の賃貸住宅の減少数が把握できます。これにより古年で取り壊された賃貸住宅数が分かります。一方、国土交通省「建築着工統計調査」により新築賃貸住宅の増加数が分かります。後者から前者を引くと新築賃貸住宅の純増加数が見えます。2003~2007年純増加率47%でしたが、2008~2012年71%に上がってきています。昨今の賃貸住宅建設状況を見ると、さらに純増加数が上昇しているものと思います。ただ、全国の賃貸住宅の建築時期別構成割合をみると、新築賃貸住宅の構成割合は賃貸住宅全体の5%未満といったところなので、市場への影響は僅かだと思います。 新築物件から築古物件までのすべてを対象とした平均値である「空き家率」は2003年17.6%、2013年18.9%と緩やかに進行しています。 新築賃貸住宅が徐々に増え、既存の賃貸住宅について、空家が増えていくという図式が徐々にですがやはり進行しているようです。 人口減少が進行する我が国に於いて漠然と心配される「空家問題」が数値で見える化されており、興味深いです。