中古住宅の価格はどのように決まるのでしょうか? 住宅は、土地と建物から成っていますので、住宅地の価格と土地上の建物価格が合わさって住宅の価格となっています。 まず、住宅地の価格はどうやって決まるのでしょうか? これは多くの方がご存じだと思いますが、周辺の取引事例と比較して決まります。 それでは、建物の価格はどうやって決まるのでしょうか? 建物は色々な材質から出来ており、デザイン、施工会社も様々で、築年数も色々あります。このため周辺の建物の取引事例と比較して対象建物の値段を決めるのは困難です。 現在、建物の値段を決める一般的な方法は、再建築法、原価法などといわれるやり方です。これは対象建物と同じ程度の建物を今新築で建てるとしたらいくらかかるか(再調達原価)を積上方式で求め、この価格に対して減価償却を行って対象不動産の価格を求めるというやり方です。 木造建物の経済的耐用年数は、およそ20~25年、鉄骨造は30~35年、鉄筋コンクリート造は35~40年、鉄骨鉄筋コンクリート造は45~50年程度といわれています。 新築時からこれらの年数を経過すると建物の価値は0円になるとされていますので、新築時からの経過年数に応じて規則的に減価させて計算することが出来ます。 現在のこのようなやり方ですと、中古住宅については、リフォームを行っても築何年ということが重視され減価償却されていきますので、資産価値として弱く、同じ価格なら新築住宅の方が好まれます。 ところが、西欧では、中古住宅についてリフォームを行うことによって価値が増加していくこともあり、資産価値が高く、中古住宅の流通市場も活発です。 人口減少が進む日本では、今後、中古住宅が増加していくため、流通市場の活性化が企られる必要があります。リフォームが行われた場合には、経済的耐用年数の伸長、適正な価格の復帰等が考慮されるように、国土交通省が中古住宅価格の新しいあり方の普及を現在行っています。 日本でも今後は、上手にリフォームを行うことによって、中古住宅の価格が新築時より上がっていくということになるのかもしれません。 あいきの中古住宅・既存住宅鑑定はこちらで